その他の感染症
ここでは、お子さんがかかりやすい、その他の代表的な感染症についてご紹介します。
1. ヒトメタニューモウイルス感染症
RSウイルスに似た呼吸器の感染症で、乳幼児に多くみられます。
主な症状は発熱、咳、鼻水ですが、重症化すると肺炎や気管支炎を起こすこともあります。
2. マイコプラズマ肺炎
「マイコプラズマ」という細菌が原因で起こる肺炎です。
特徴的なのは、熱が下がった後も3~4週間と比較的長い期間、席が続くことです。
感染してから症状が出るまでの潜伏期間は長く、およそ2~3週間とされています。
3. りんご病(伝染性紅斑)
「ヒトパルボウイルスB19」による感染症です。
頬が赤くなるのが特徴で、軽い発熱や風邪症状を伴うことがあります。
妊娠中に感染すると、胎児に影響を与える可能性があるため注意が必要です。
4. 突発性発疹
生後6か月〜2歳ごろの赤ちゃんがかかりやすい病気です。
突然の高熱が3〜4日続き、熱が下がったあと、全身に赤い発疹が現れるのが特徴です。
5. 百日咳
百日咳菌が原因の感染症で、その名の通り長引く咳が特徴です。
特に乳児では無呼吸発作を起こすこともあり、重症化しやすいため注意が必要です。
ワクチンで予防が可能です。
6. 麻疹(はしか)
麻疹ウイルスによって起こる、とても感染力の強い病気です。
はじめは、高熱や咳、鼻水、目の充血など、風邪に似た症状が現れます。その後、全身に赤い発疹が出るのが特徴です。
肺炎や脳炎などの重い合併症を引き起こすことがあり、特に乳幼児や免疫力の低い人は注意が必要です。
麻疹はワクチンで予防できる病気のため、予防接種がとても大切です。
7. 風疹
麻疹よりも短期間で治ることが多いため、「三日ばしか」とも呼ばれます。
発疹、発熱、リンパ節の腫れが主な特徴です。軽症で済むことも多いですが、妊婦が感染すると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を引き起こすリスクがあるため注意が必要です。
ワクチン接種による予防が最も重要です。
8. おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
「ムンプスウイルス」による感染症で、耳の下(耳下腺)が腫れて痛みが出るのが特徴です。合併症として無菌性髄膜炎や難聴を起こすことがあります。
ワクチン接種で予防できる病気でもあり、きちんとワクチンを受けることが大切です。
9. ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナは、夏に多いウイルス感染症です。
高熱と、口の中の水ぶくれや潰瘍ができるのが特徴です。
のどの痛みで食べづらくなることもあります。
10. 伝染性膿痂疹(とびひ)
黄色ブドウ球菌や溶連菌などの細菌が皮膚に感染する病気です。 水ぶくれやかさぶたができ、触るとほかの場所に広がりやすいため注意が必要です。