じんましん
じんましんとは
じんましんとは、皮膚の一部が突然赤くふくらみ、かゆみを伴う発疹が出る病気です。
この発疹は「膨疹(ぼうしん)」と呼ばれ、数時間から1日程度で消えることが多いですが、何度もくり返したり、長期間にわたって続いたりすることもあります。
急に症状が出るため、驚くかもしれませんが、多くは一時的なもので、原因を取り除けば改善に向かいます。
じんましんの原因
じんましんは、皮膚の血管が一時的に広がり、体内のヒスタミンという物質が放出されることで起こります。このヒスタミンが、かゆみやふくらみ、赤みを引き起こします。
主な原因は次の通りです。
- 感染症(風邪やウイルス感染後など): 小児の急性じんましんで最も多い原因です。
- 物理的刺激
- 寒暖差、運動、汗(寒冷じんましん、温熱じんましんなど)
- 摩擦や圧迫(服のゴム、リュックの肩紐の刺激など)
- ストレス(精神的な緊張や疲れ)
- 食べ物(卵、牛乳、エビ、カニ、ナッツ類 など)
- 薬の影響(抗生物質や解熱鎮痛剤など)
ただし、原因がわからないことも非常に多く、検査をしても特定できない場合があります。
じんましんの症状
- 突然、皮膚が赤くふくらむ(蚊に刺されたような発疹)
- 強いかゆみを伴う
- 消えると別の場所に新しく出ることがある
- 数時間~1日程度で消えるが、何度もくり返す場合がある
呼吸が苦しい、唇やのどの腫れ、腹痛、嘔吐、めまいなどがある場合は、すぐに医療機関を受診する必要してください。アナフィラキシーの可能性があります。
じんましんの治療方法
①軽症の場合(自然に治ることが多い)
- 冷やす(かゆみが強いときは、冷たいタオルで軽く冷やすと楽になります)
- 刺激を避ける(摩擦や強い日差し、熱いお風呂などを避ける)
- 食べ物や薬の除去は、医師と相談のうえで行う
②薬による治療
- 抗ヒスタミン薬(かゆみや発疹を抑える飲み薬)
- ステロイド薬(症状が強い場合に使用)
発熱や風邪に伴うじんましんの場合、風邪が治ると自然に消えることも多いです。
③慢性的なじんましんの場合(1か月以上続く場合)
- アレルギー検査を検討(ただし、多くのじんましんは原因が特定できません)
- 抗ヒスタミン薬を続けて服用し、症状をコントロールする
子どものじんましんの予防・注意点
- 原因がわかっていれば、それを避ける
- 皮膚を強くこすったり、かいたりしないようにする
- 熱すぎるお風呂や長風呂を避ける
- 疲れやストレスをためないようにし、規則正しい生活を心がける
ほとんどのじんましんは一時的なもので、適切な対応をすれば自然に治ります。
ただし、症状がくり返す場合や、強いアレルギー反応を伴う場合は、早めに医療機関を受診しましょう。